プロジェクトニュース

2022年04月01日

フットボールセンター建設による地域への効果

地域の活動拠点として様々な世代の交流の場へ

「熊本県フットボールセンター(仮称)」は、自然や田畑に囲まれているにも関わらず、高速のインターや市街地にも近いという恵まれた環境にあります。
 54.000㎡という広大な土地もいかし、サッカーや他のスポーツ、マルシェやイベント、アート、農業などの分野が体験できる事業など、様々な利用方法が考えられます。
 センターでは、地域内外の皆様と開業に向け様々な準備が進んでいる状況を共有し、より良い施設づくりにつなげていきたいと考えています。
公園(芝生広場)を「どんな利用や活動をしていくのか」「どんな形で利用していくのか」を考えるワークショップも開催しながら、幅広い世代の皆様とともに育てていく施設づくりを進めています。

 

各スペースの活用について
 
 ・人工芝グラウンド
 グラウンドゴルフ、ラクロス、ディスクスポーツなど、人工芝で行えるスポーツなら何でも可能です。
 
 ・芝生広場
 マルシェやアウトドアイベント、星の観察会などが開催できます。
 
 その他のスペースでも、ナイトシアターや演奏会、様々な体験イベントなどでの活用が考えられます。

他のスポーツやイベントのイメージ


併設施設のすぐそばには、みんなで一から育てている芝生広場があり、自然を感じながら仕事や子育てができる環境があります。
 センターに併設されている「こすもす保育園」では、予約が入っていない時間帯はグラウンドが使えるなど、のびのび運動できる環境も整っています。

2022年4月に開園したこすもす保育園と保育園から見たグラウンドの様子


また、保育園やシェアオフィスなどを併設する複合施設であることから、地域の方々を始め多世代が利用する場所になります。
 例えば、コワーキングスペースで保育園の園児やサッカーの練習に来ている子どもたちの父母が仕事をしたり、多目的スタジオで中高年の方々が趣味のサークルに興じたりと、いろいろな方々の利用が想定されます。

熊本県フットボールセンター(仮称)の完成イメージ図


各種スポーツ団体がオフィスを構えていることから、様々な相談、共同事業を進めることも考えられます。
気分転換や天気のいいときなどは、外の開放感のあるスペースで作業ができるなど、仕事や学び、子育てなど多方面で相乗効果が生まれる場になることが期待できます。  
   
施設を訪れる高齢者と園児たちとの交流イベントの開催で、様々な世代の交流の場を創り出すといったことも可能になります。

 

フットボールセンターを復興のシンボルに

2016年の2度にわたる熊本地震や2020年の豪雨災害などにより甚大な被害を受けた熊本県。
 住宅の倒壊、道路の寸断、橋の崩落など被害は大きく、スポーツ施設も被害を受けたひとつでした。

熊本地震での住宅倒壊の様子、影響を受けたスポーツ施設


しかし、多くの方が災害直後から支援にあたり、支え合いながら難局を乗り越えてきました。
 大変な状況の中でも、スポーツを通じて子どもたちが笑顔になれる時間もありました。
 今なお災害の爪痕が残っていますが、2021年4月には熊本地震の被害を受けた熊本城の天守閣が完全復旧するなど、着実に復興が進んでいます。
 
2022年9月開設予定のフットボールセンターは、熊本城と同様に復興のシンボルとして、地域の住民にとって愛着のある施設、つながりや笑顔が生まれる場となることを目指しています。

 

SDGsから見たスポーツ×まちづくり

2015年9月の国連サミットで採択された、2030年までに持続可能でより良い世界を目指す17つの国際目標のSDGs(Sustainable Development Goals)。世界共通の目標であり、日本でも馴染みあるものとなりました。
 切り取る視点により該当する目標は異なりますが、今回のプロジェクトでは特に以下の目標に寄与します。

3 すべての人に健康と福祉を
 SDGsにおいて、国連は「スポーツは持続可能な開発における重要な鍵となるものである」としています。

センターの多機能型複合施設の特徴をいかし、あらゆる年代のすべての人々がつながりを持ちながらスポーツを行うことで、心身の健康、さらに健康寿命の延伸にもつなげることができます。
 
4 質の高い教育をみんなに
 質の高いスポーツ環境が首都圏に集中している現状から、フットボールセンター建設によって熊本にも首都圏と同様のスポーツ環境を整える一端を担っています。
 また、センターに併設されているこすもす保育園では、子どもたちが自由に自発的な行動・活動に取り組むことを尊重するモンテッソーリ教育や、学年を問わず多様性を重視してともに学べる環境を大切にするインクルーシブ教育を取り入れています。
 姉妹校の子どもたちもこのこすもす保育園へ訪れ、センターの環境をいかした保育や多様性を重視した教育を実践しています。

こすもす保育園でのモンテッソーリ教育、インクルーシブ教育を取り入れた保育の様子
 

8 働きがいも経済成長も
 地域の活動拠点の一つとして賑わいを生み出す場所となることで、周辺産業への波及を含む経済効果や雇用の創出につながることが期待できます。
 また、保育園やシェアオフィスなどを併設する複合施設であることから、保育園の園児やサッカーの練習に来ている子どもたちの父母が施設内で働いたり、共同事業を進めるといった多様な働き方も可能となります。
 
11 住み続けられるまちづくりを
 グラウンド以外に芝生広場、保育園、コワーキングスペース、カフェなど様々な施設を併設し、収益施設として稼ぐ機能を持ちながら、地域の活動拠点としての地域の繋がりの場を創出します。
 ファンドでの資金調達により、地域内外の皆様とつながりを持つことで、地域のスポーツ文化を10年、20年、それ以降の「ともにつくる」仲間づくり、まちづくりにつなげていきます。
 協力事業者も可能な限り地元企業や個人とパートナーシップを組むことで、地域内で人やお金が循環する仕組みを構築しています。
 
 今回のプロジェクトではハード面(グラウンドや交流の場の建設)とソフト面(スポーツ環境の整備と地域の繋がり)の充実が図られることで、サッカー文化の醸成や嘉島町・熊本県のまちづくりにおける持続可能な発展へと貢献していきます。

 

熊本県SDGs登録制度の登録事業者として
 
 熊本県サッカー協会は、熊本県SDGs登録制度の登録事業者として認定されました。
 「熊本県SDGs登録制度」は、熊本県内の企業や団体が、自らの活動とSDGsとの関連性を認識し、SDGsの達成に向けた具体的な取り組みを推進することにより、SDGsの普及を促進することを目的として、創設された制度です。
 今回のフットボールセンターも活用して、日本サッカー協会や登録チーム・選手、サッカーファミリー等と連携し、地域の交流人口拡大に努め、様々な官民連携事業を推進していく予定です。