プロジェクトニュース

2024年04月25日

「【第2弾】室内水耕栽培「静奈シリーズ」開発・販売プロジェクト」工場見学開催のご報告

【第2弾】室内水耕栽培「静奈シリーズ」開発・販売プロジェクトに取り組む株式会社ピーエルジェイインターナショナル(以下、PLJインターナショナル)が、リターン品の1つである工場見学を終えられました。 購入者の方には現地までお越しいただき、水耕栽培の現地見学、栽培過程のご説明、プロジェクトオーナーとの交流、静カフェのご案内を行われました。
本ページでは、工場見学開催レポートとして、エントライサイトスタッフが赴いた見学の様子をご報告いたします。

工場見学の流れ

・PLJインターナショナル事務所に集合
 ※電車でお越しの方については、最寄り駅までお迎えにあがられます。
・事務所にて会社概要、農福学産連携に関する説明
・室内水耕栽培ファームの見学
・静カフェ訪問、プロジェクトオーナーとの交流

事務所にて会社概要、農福学産連携に関する説明

まず、PLJインターナショナルの事務所で、資料をもとに会社の概要や農福学産連携で静奈シリーズを栽培することにした経緯、事業への想いを伺いました。
事業担当と栽培担当の方から丁寧にご説明いただき、質疑応答の時間も十分にとることができました。
また、下記のような事業に関する説明資料をいただき、資料も参照しつつ室内水耕栽培ファームを見学することができます。

説明資料

室内水耕栽培ファームの見学

静なら美健にんにくんの栽培の様子を見学しました。静なら美健にんにくんは、その種となるにんにくの皮を剥き、水の入ったくぼみに一つずつ入れて数日経つと芽がでてきます。

栽培中の静なら美健にんにくんの様子

栽培前の静なら美健にんにくんの種

PLJインターナショナルで働く事業者さんの中には、心の不調を持つ方がいらっしゃいます。ひたすら皮を剥いて水につけていく作業は、日頃の心の不安定さから離れて無心になれる大切な時間になっているそうです。
また静なら美健にんにくんは成長速度が速く、一晩寝かせると1〜2センチも芽が伸びていることがあります。自らの作業の成果が短期間で目に見えることは、利用者さんにとっての「働く喜び」になり、継続的な就労につながっています。
また、静なら美健にんにくんの栽培機は、車椅子の方も作業ができるように高さが調整されています。

次に、事務所から少し離れた場所にある室内水耕栽培ファームを訪れました。このファームは、休眠預金等活用法における支援助成金を使って設立されました。静ならメロンを中心に栽培しており、全部で8機が稼働しています。静ならメロンの他、静ならプレミアムトマトや、新たにサツマイモやニンジンといった根菜の開発も行われていました。

室内水耕栽培ファームの様子

静ならメロンの栽培において、利用者さんは主に以下の作業を行なわれています。

・室温・湿度・水温の計測
・肥料濃度・水質の計測
・栽培機の 水量・水流・タイマーの動作確認
・メロンの成長計測
・計測後の パソコンへのデータ入力 等
・播種・育苗・定植作業
・追肥および水質調整作業
・授粉作業
・メロン成長計測(サイズや糖度計測) など

利用者さんが、葉を一枚ずつチェックしつつ霧吹きしている様子

静ならメロン栽培の作業は静なら美健にんにくんに比べて複雑になるため、より経験の多さが求められます。
障がいのある方は、天候の変化など様々な要因で継続就労に困難を抱えます。常に温度管理された作業場は身体的負担が少なく、緑に囲まれることで「喜び」につながり、継続就労につながりやすくなります。
さらに、このファームで経験を積んだ利用者さんは、担当の機械を持って植付から収穫まで一貫して管理を行うことができるようになります。
PLJインターナショナルによる就労支援は、継続就労の実現による安定した商品の栽培と、仕事へのやりがいを創出しています。

静カフェ訪問、プロジェクトオーナーとの交流

次に、もう一つの就労支援B型施設である「静カフェ」に訪問しました。
古民家を改装して使用しているので、どこか家庭の温かみを感じる空間です。
スタッフが訪れた土曜日は、雨にもかかわらずお客さんでいっぱいで、人気のカフェになっているようでした。

店内の様子(営業中はほぼ満席だった)

看板メニューである「静のよくばり団子」とセットの大和茶

看板メニューである「静のよくばり団子」は、その場で団子を焼き、好みのトッピングでいただくことができます。利用者さんは、この団子を1つずつ手作りされています。
また、セットのお茶は奈良県の「健一自然農園」から仕入れた20種類の大和茶から選ぶことができ、自分だけのセットをつくることができ、特別感を味わいながら食事を楽しみました。
静奈シリーズの事業担当と栽培担当の方もお越しくださり、一服しながら、さらに事業について理解を深める時間をとることができました。

さいごに

利用者さんは、心に不調を持つ方、車椅子の方など、様々な困難を抱えておられます。そのようななかPLJインターナショナルは、利用者さんの「頑張りたい。踏み出したい。動き出したい。」という気持ちに応えるため、心や身体の困難を克服できるような細やかな工夫を、生産物選択や栽培機械に取り入れていることがわかりました。また、事業担当の方々と利用者さんの気さくなやりとりも見ることができ、居心地の良い作業場であるように感じることができました。
「働きがい」を維持すること、経営的に成り立つような商品を確立することをめざし、挑戦を続けるPLJインターナショナルには今後も目が離せません!

今後とも温かな応援をよろしくお願いいたします。