沖縄県那覇市版SIB

那覇市版SIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)とは?

那覇市版SIBは、市民活動団体がSDGs達成につながる協働活動を市民と共有し、それに共感した市民が出資をして応援をする取り組みです。

SIBプロジェクトに挑戦した市民活動団体があらかじめ設定した成果目標を達成すれば、出資をした市民に元本・分配金を支払います。 市民活動団体は、「出資」という行為を通じて市民とつながり、行政の直接的助成では得られない応援団を得ることができ、資金も増えます。市民は、主体的に地域課題に向き合い課題解決の当事者となり地域を応援することができます。

これらの温かい想いや資金によって活動が効果的に実行され、成果達成によって出資金の元本・分配金を市民に支払うという循環の仕組みで、社会にとってよりよいインパクトがもたらされることを狙いとしています。

〜令和7年度のSIBプロジェクト採択事業者〜

一般社団法人琉球フィルハーモニック
那覇市版SIB 若狭公民館発 吹奏楽を通じた地域クラブモデルづくりプロジェクト
〜地域と奏でる、子どもとまちの未来を拓くハーモニー〜
一般社団法人琉球フィルハーモニック 代表理事 上原 正弘さん(写真左)

一般社団法人琉球フィルハーモニックは、「音楽と共にまちと響きあう」を理念に地域での音楽活動・普及に尽力しています。本プロジェクトでは、少子化や教員の多忙化による指導時間の不足や活動継続の難しさなど吹奏楽部が抱える課題を改善するため、若狭公民館を拠点に学校・地域・行政が連携する持続可能な地域クラブを構築します。子どもたちが安心して音楽活動を続けられる環境を整え、部活動地域展開における政策的波及効果もめざします。地域クラブの構築にかかる、スタッフの活動費、講師謝礼、児童や保護者の安全確保に必要な費用を募集します。

【那覇市版SIB 若狭公民館発 吹奏楽を通じた地域クラブモデルづくりプロジェクト】詳細・募集ページ

※2025年6月25日(水)より事前公開、6月27日(金)より募集開始


労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団 沖縄事務所
那覇市版SIB 真和志地域における多世代コミュニティづくりプロジェクト
〜味噌でつなげる地域拠点「よりみん」の温かい共助の輪 〜
労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団 沖縄事務所 城間 えり子さん(写真左)

真和志地域(沖縄県那覇市)では、都市化の影響で住民間の連帯が薄れ孤立感が増し、高齢化・自治会加入率の低下が深刻化しています。労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団沖縄事業所は、地域住民が安心して集える「みんなのおうち よりみん」を運営し、地域のつながりを再生します。 運営資金の捻出を図るための地域資源を活用した「おから味噌」づくり・販売を行い、住民自らが経済活動を担いながら地域拠点を支える仕組みをめざします。本プロジェクトでは、おから味噌と新商品の開発費用、よりみんの認知度向上のための広告費用やイベント出店費用を募集します。

【那覇市版SIB 真和志地域における多世代コミュニティづくりプロジェクト】詳細・募集ページ

※2025年6月25日(水)より事前公開、6月27日(金)より募集開始

お知らせ

▼出資説明会  
SIBプロジェクトを担う2つの団体から、プロジェクトの詳細を直接お話しいただきます。
募集内容や出資手続きの流れについても詳しくご説明し、質疑応答の時間も設けます。
事業者のみなさんの熱い想いを直接聞ける貴重な機会です!
お申し込みをこころよりお待ちしております。

【日時・場所】
日時:2025年6月29日(日) 10:00-12:00
場所:なは市民活動支援センター 2階 会議室1、オンライン会議(オンライン会議システムZoom)

→アクセス

※天候等により、オンライン開催のみに変更する場合がございます。

【参加費】 
無料

【プログラム】
1 那覇市版SIBに関する説明
2 SIBプロジェクトの詳細説明
3 出資の仕組みと申込方法
4 質疑応答

【参加申込方法】

以下リンクよりお申し込みください。
→お申込みフォームはこちら

【主催】

那覇市
 
【後援】

沖縄県 / 沖縄県ユネスコ協会

【事務局】
公益財団法人みらいファンド沖縄 / プラスソーシャルインベストメント株式会社

ご挨拶 

地域のチャレンジをみんなの出資で応援!那覇の未来を共に創りませんか。

那覇市のまちづくりの新しい手法である那覇市版SIBが始まりました!
成果目標に連動した資金調達を行うことで、多くの市民の参加や事業の応援者を増やしながら進めていける仕組みとなっています。

私たちみらいファンド沖縄は、市民からの寄付を基に設立された市民コミュニティ財団です。地域の暮らしの困りごとへの解決に取り組むために、皆様からお預かりした寄付金を、社会課題に取り組む団体への助成という形で届け、地域づくりを行ってきました。今回は、新たなまちづくりの方法である那覇市版SIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)を通じて、地域のチャレンジを皆様からの出資で応援することを呼びかけています。

那覇市では、子どもの貧困、高齢者の孤立など、さまざまな社会課題が山積しています。誰一人取り残さない社会、SDGsの推進を図るためには、行政だけでなく地域社会全体での取り組みが必要です。

今回は、吹奏楽の部活動の地域展開への取り組みや世代を超えたい居場所の運営となっています。どちらも地域における新しいチャレンジです。みなさんの出資を広くお願いいたします。

公益財団法人みらいファンド沖縄 代表理事  小阪 亘


沖縄本島の南部に位置し、琉球王国の文化と歴史を受け継ぐ那覇市は、1921(大正10)年に市政を施行して以来、美しいまちなみと亜熱帯特有の自然が調和した都市を形成してきました。
本市においては、先の大戦により、それまで培われてきた伝統文化や地域コミュニティの多くを失いましたが、米軍統治下や本土復帰の歴史を経て、平和と自治を希求する市民の力によって少しづつ地域コミュニティを取り戻し、近年の発展の礎を築きました。

地域活動が活発になる一方で、子どもの貧困、高齢者の孤立、災害への備え、住環境の整備など様々な地域課題も見られています。このような課題に対し、行政だけで解決することは困難であり、市民が安心して暮らせる社会を実現するためには、多くの人々の知識や経験から生まれる様々なアイディアや協働の取り組みが必要だと感じております。

本市では総合計画の施策の柱である「誰一人取り残さない」という理念の下、SDGsの達成に向けて邁進するSDGs推進都市を宣言しており、持続可能な地域社会の実現につながる協働活動を創出する取り組みとして「那覇市版SIB」事業を実施しております。 
本事業において、民間活動団体は、出資者という市民の応援団を得ることができ、出資者である市民の皆様は、出資を通じて主体的に地域課題に向き合い課題解決の当事者となる仕組みとなっております。

ぜひとも、事業の趣旨をご理解いただき、様々な社会課題の解決に取り組む民間活動団体を支援していただければ幸いです。

沖縄県 那覇市長  知念 覚  


那覇市版SIB・出資の仕組み

採択事業者が、出資者から調達した資金をもとに事業を行い、あらかじめ設定した成果目標を達成できれば、行政が出資者へ元本・分配金を支払う成果志向の取り組みを言います。
SIBプロジェクトの成果目標が達成された場合にのみ、那覇市は委託料の支出を決定するため、行政支出の適正化が図れるメリットがあります。一方で、元本保証がないため、出資者には元本割れのリスクがあることになります。